こんにちは!リハビリテーション科です!
9月とはいえ、まだ夏を思わせる暑い毎日ですが皆さんは、いかがお過ごしでしょうか?
今月は、スポーツをしている子どもに多く発生するオスグッド・シュラッター病についてご紹介します。オスグッド・シュラッター病とは、主に成長期の子どもが膝前部や下部に生じる痛みや発赤(ほっせき=皮膚が赤くなること)、熱っぽさを感じる病気です。
発症する原因として、大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)(図1ここでは脛骨に付着する膝蓋腱も大腿四頭筋の一部として記載しています)の力は、膝を伸展させる力として働きます。膝を伸ばす力の繰り返しにより、大腿四頭筋が脛骨粗面を牽引するため、脛骨結節の成長線に過剰な負荷がかかり成長軟骨部が剥離するものです。そのため、サッカーやバスケットボール、バレーボールなど跳躍やボールを蹴るスポーツを活発に行う10~15歳の成長期の子どもに多く発症します。
図1)
治療として、現在行っているスポーツを一時的にやめることが一番です。痛みを我慢してスポーツを継続し、症状を悪化させることが多いので、指導者など周囲の大人が早めに異常を察知してやめさせ、膝に負荷をかけさせないようにすることが重要になります。また症状の緩和には、アイシング(酷使した部分を氷で冷やすこと)や消炎鎮痛剤の内服、サポーターやテーピングによる膝蓋靭帯への負荷の軽減が有効です。
成長期の子どもでは、骨の成長にその周囲の筋肉の成長が追いつかずバランスがうまく取れていない場合があるため、予防として日頃からストレッチを行うことも大事です(下記のストレッチを実際にやってみてください)。
1、大腿四頭筋(太もも前の筋肉)
2、ハムストリングス(太もも裏の筋肉)
このほかにも膝に負担が集中しないように、お尻周りや足首の筋力トレーニングを行い、負担を分散させることも重要になってきます。また上記などのストレッチは、予防に有効ですが症状を悪化させる場合もあるので、自己判断をせず当院にご相談ください。
痛みのない身体作りを行い、スポーツを行いましょう!