こんにちは!リハビリテーション科です!
暦の上では10月ですが、まだまだ暑い日が続いております。皆様お変わりはございませんか?
今月は有痛性外脛骨についてご紹介します。
足の内側にある舟状骨(しゅうじょうこつ)には、約20%の人に過剰骨(余分な骨)があります。
これを「外脛骨(がいけいこつ)」と呼び、この骨に痛みが出ている状態を「有痛性外脛骨」と言います。
有痛性外脛骨は、思春期の子供によく発症するとされていますが、大人にもまれに発症する事があります。
有痛性外脛骨の最も代表的な症状は、「外脛骨を押すと痛みが出る」ことです。
その他にも、以下の症状があらわれます。
一般的に有痛性外脛骨の原因は、外脛骨に付いている「後脛骨筋(こうけいこついきん)の過緊張」と言われています。
後脛骨筋とは、脛の内側から土踏まずへ伸びている筋肉で、足関節を伸ばしたり(底屈)、内に返したり(内反)する運動で使われます。
この後脛骨筋を繰り返し使う事で、外脛骨に負荷がかかり痛みが生じます。
その他には、
「捻挫による外傷」をきっかけに、有痛性外脛骨を発症する事もあります。
治療としては現在行っているスポーツや運動をすべて中止し、 「安静」を指示されます。
それは、有痛性外脛骨を治すには、患部に負担をかけない事が何よりも大切とされているからです。
そのうえで、湿布や足底板(インソール)の装着といった保存療法が勧められます。
リハビリテーションでは、後脛骨筋を中心とした足首周囲の筋力強化を行い、患部に過剰なストレスが生じないようにします。また周囲の筋肉にマッサージやストレッチ、患部への電気治療などが行われます。
①ストレッチ
筋肉が硬くなることで、足関節可動域制限が生じ痛みの原因に繋がります。
筋肉を柔軟にすることで外脛骨への負担軽減を図っていきます。
・下腿三頭筋のストレッチ
・後脛骨筋のストレッチ
②筋力訓練
足部アーチ(土踏まず)が低下することが、有痛外脛骨の1つの発生機序と言われています。
筋力訓練を行い、足部アーチ(土踏まず)の改善を図っていきます。(タオルギャザー)
また、痛みが生じることで足関節周囲の筋力低下も認められるため、足関節部の筋力訓練も行います。(ヒールレイズ)
(下腿三頭筋ストレッチ)
(ヒールレイズ)
(後脛骨筋ストレッチ)
当院でのリハビリテーションでは、超音波療法による疼痛軽減や、足部~足趾のストレッチ指導、筋力トレーニングを行っていますので、お気軽にご相談下さい。